ぱとすの人

短歌同人誌「ぱとす」に掲載した文章や編集後記を公開します。

荏原病院

 

荏原病院正面玄関

 中学1年のときに体育の授業で右腕の骨を複雑骨折しました。都立荏原病院の整形外科に運ばれて、確か2週間ぐらい入院したと記憶しています。

 私が治療を受けているとき、同じように入院していた患者の中年男性から最近の子供は骨が弱くなったせいですぐに骨折すると揶揄されたことがありました。治療してくれていた医師がそれを聞き、昔と今で違うのはレントゲン撮影で骨折が発見されやすくなったこと、今の子供の方が栄養状態が良いので骨が弱くなっているとは考えられないといかにも医師らしい科学的な知識を披露して即座にこの男性に反論しました。

 

 

 荏原病院の現在の名称は東京都保健医療公社荏原病院というそうです。この病院には昔から伝染病床があり、2014年にはエボラ熱対策指定医療機関になったとのこと。現在はコロナ感染の疑いのある患者を受け入れて治療しています。

 この夏もまたコロナの感染が拡大。伝染病は昔より増えたでしょうか。

(「ぱとす」令和4年7・8月号より)