この編集後記を書いているのは師走の半ばで、雑誌の発行はほぼ二か月遅れとなりました。隔月刊での発行は難しく、来年から「ぱとす」は季刊になります。
京都の清水寺で毎年発表される「今年の漢字」は「税」に決まりました。私は暑か戦だろうと思っていましたが、多くの人にいちばん関心があるのはやはりお金の話題でした。お金などどうでもよいと思えるのは大災害が起きたときでしょうか。猛暑も戦争も来年は収まることを祈るばかりです。
二十一世紀に入りあと数年で四半世紀が経ちます。また、令和も五年目が経過し、それぞれの時代の特徴が何となく見えてきたようです。
時代を語ると言えば大げさな気もしますが、私たちが暮らしているこの世界や世間の姿を自分の言葉で語るのは大事なことです。歌を詠むことが、時代に流されない自分を見つけるためのきっかけになればいいなあと思います。
(「ぱとす」11・12月号より)