発行が少し遅れましたが「ぱとす」7・8月号をお届けします。
表紙のガス橋は東京都大田区と神奈川県川崎市をつないで多摩川に架かる橋です。
東京ガスの鶴見製造所で製造されたガスを東京に送るためにつくられた橋で、昭和4年にガス管のみの橋として架けられたそうです。
今は道路橋として普通の車両が通行しています。
ガス橋の下の河川敷に大田区のテニスコートがありまして、私はそこでよくテニスをしています。
この編集後記を書いているのは安倍元首相の銃撃事件から一週間が過ぎたところです。
事件発生直後の報道で異常に興奮した雰囲気がようやく収まり、事件の全容もだいたい明らかになりました。
国葬になるらしいので、まだしばらくはこの事件が世の中を騒がせるでしょう。
最近のこの数年間は平成の終わりから令和の初めの天皇の代替わり、頻発する自然災害にコロナ禍と世の中がずっと騒がしい状態が続きました。
この銃撃事件を最後に少し世の中が落ち着いてくれればいいと願っています。
安倍晋三さんについて、長期にわたる総理大臣の在任中から私はまったく良い印象を持っていませんでした。
特に彼の愛国主義的な言動には正直に言って侮蔑に近い感情を抱くこともありました。
それがこのたびの暗殺事件を通じて安倍政権の業績や安倍さんの個人的な人柄を改めて知ることになり、180度その評価が変ってしまい私はすっかり安倍さんのファンになってしまいました。
ここで私の考えを詳しく述べるのは相応しくありませんし字数の制限もありますので一言だけ言うと、彼の思想を理解するキーワードは日本人の「虚無主義」です。
(「ぱとす」7・8月号より)